「容姿端麗でないとアナウンサーになれない?!」をテーマにお伝えします。
まず、結論から言うと、容姿端麗でないとアナウンサーになれないというわけではありません。
「ミス〇〇」という肩書がなくてもアナウンサーにはなることができます。
ただ「テレビ向きの顔か、そうでないか」というのはあります。分かりやすくいうと「華やオーラ―があるかどうか」ということです。
アナウンサーに向いた華やオーラはありますか?
新卒の大学生の方であれば、大手のアナウンススクールに通っていたり周りにアナウンサー希望の人が多い環境にいたりするので、このこともよく分かっているのですが、社会人のアナウンサー希望者の多くはこのことを理解していません。
実際にお会いすると、残念なことに華やオーラがなくテレビには向いていないという方も多いです。
アナウンサーやキャスターという仕事は望めば誰でも就けるという職業ではありません。
多くのアナウンサー希望者に「相澤先生が頑張ったのだから私も頑張ればなれるかも・・・」と思っていただきたくて著書を出版したのは事実ですが、それでもやはりテレビ向きの顔やオーラ、華がないと合格はできません。
顔が可愛い・スタイルが良い・ミス○○ではなくて「オーラ」が必要です。
あなたは、テレビに映るにふさわしい華やオーラがありますか?
アナウンサーにふさわしい華やオーラを作るために
アナウンサーは容姿端麗ではなくても良いですが、「オーラ」が必要です。
生まれ持った顔つき、体系など改善することが難しいところもありますが、立ち居振る舞い・メイクなどを意識してあなたのオーラを最大限に引きだしましょう。
常日頃から「自分がアナウンサーだったら」という視点で物事を考えて、普段の姿勢からアナウンサーにふさわしいものに変えていくのです。
美しい姿勢
アナウンサーの仕事は360度、様々な角度から見られます。
そのため、オーディションでは上半身だけでなく全身を映してのカメラテストも行われます。
- 一番の基本の立ち姿勢を身に付けましょう。ポイントは次の4つです。
- 天井から糸で引っ張られているイメージで立つ
- 肩甲骨を寄せるイメージで背筋を伸ばす
- お尻のほっぺとほっぺをくっつけるように意識する
- かかとをくっつけ、つま先はこぶし一つ分開けて立つ
特に3は適度な緊張感が出るので、お尻が引き締まる効果もあります。
この4つのポイントを意識して立つだけでだいぶ変わりますが、もうひとつ、お勧めしたいのが壁を使った練習です。
- 壁に頭・背中・お尻・かかとを付けて立ちます
- お尻のほっぺとほっぺをくっつけるように意識をします
- できるだけ背中と壁の隙間を作らないよう意識を持ち、お腹をへこませます
- この状態を3分間キープします
- 3分経ったら、壁から離れてみましょう
オーディションでも、その姿勢は見られています。
アナウンサーになるためには、発声や発音・ニュース読みの力だけを見られているわけではありません。
「美しい立居振る舞いができるかどうか?」も見られています。
椅子の座り方
美しい立ち方にポイントがあるように、椅子の座り方にもポイントがあります。
ポイントは次の3つです。
- 椅子に浅く腰かける
- 美しい立ち姿勢のときのように背筋を伸ばす
- 頭の先からつま先まで神経をいきわたらせる
特に気を付けたいのは、椅子に浅く腰かけるです。
椅子に浅く腰かけることで背もたれがない状態になりますので、必然的に背筋を伸ばさなくてはならなくなります。
これらのポイントを踏まえたら、あとは何十分も何時間もその姿勢をキープし続けてください。
アナウンサーは番組の進行中、ずっと同じ姿勢を保たなくてはなりません。そして、正面からだけでなく様々な角度から全身を映されます。
どの角度から映されても、エレガントに見える「椅子の座り方」を身に付けましょう
これまで姿勢をあまり意識をしてこなかった方は、姿勢にもっと気を配りましょう。
美しいお辞儀
「立ち姿勢」と「座る姿勢」と同じくらい大切なのがお辞儀の仕方です。
現在、多くの方を指導していますが、どこから見ても「素敵だな」「エレガントだな」と思うお辞儀ができている方は少ないです。
お辞儀の仕方もオーディションでチェックされています。どの角度から見ても素敵に見えるお辞儀を身に付けましょう。
ポイントは、次の3つでです。
- 美しい立ち姿勢で立つ
- 上体(上半身)を倒す
- 上体をゆっくり起こす
まずは、何と言っても美しい立ち姿勢で立つことが基本です。そして、お辞儀の最大のポイントは頭ではなく上体(上半身)を倒すことです。
お辞儀は、頭をペコリと下げるのではなく上体(上半身)を倒すのが基本です。
このとき背筋が伸びていない方は、立った姿勢のときに肩甲骨を寄せるイメージで立ってお辞儀しましょう。
お辞儀がより丁寧に見えるポイントは、上体を倒したときよりも上体を起こすときのスピードをゆっくりすることです。
こうすることで、より丁寧な印象を与えることができます。
表情豊かに話す
あなたはオーディションで面接官の方々を前にして表情豊かに話すことができますか
カメラテストでスタジオのカメラに向かって表情豊かに話せますか
「アナウンサー」は「伝え手」です。「伝え手」は表情豊かに話せなくてはいけません。
アナウンサーになる前のかつて私は、オーディションになるとガチガチに緊張し表情がこわばっていました。笑顔にしているつもりでも、目は笑っていなくて、笑顔が引きつっていました。
そんな状態で「アナウンサーになりたいんです」と訴えても合格するわけがないのです。
面接官の前で、カメラの前で、表情豊かに話せるようになりましょう。表情豊かに話す効果的な練習方法は、鏡の前で面接官役と自分の2役を演じて話すことです。
日本語は書き言葉と話し言葉が違います。
どんなに素晴らしい文章を考えて書き言葉にしても、その言葉が自分の話し言葉になっていなければ、自然と口からは出てきません。
書き言葉を何度も何度も口に出して練習し、自分の話し言葉にします。
そのとき、ただブツブツ声に出して練習するのではなく、鏡の前で話すことで自分の癖がよく分かります。
書き言葉が話し言葉として自分のものになっていない場合は、目線が泳いだり、「あのー」「えっと」という言葉が多かったりします。
また、自分では笑顔で優しい雰囲気を醸し出しているつもりでも全然目が笑っていなかったり、話すことに一生懸命で全然表情が変わらなかったり、ジェスチャーが多すぎたり・・・etc・・・
自分では気が付かなかった様々なことに気付くことができます。
自分の癖が分かったら、あとは改善するのみです。改善するときにも、鏡の前で話しましょう。
何度も何度も鏡の前で話す練習を続けていくうちに、自然と表情豊かに話せるようになります
メイク
メイクもやはり「清潔感」「誠実さ」「さわやかさ」が鉄則です。
それでは、どうしたらいいのでしょうか。ズバリ「プロの手を借りましょう」!
スーツの着こなしやヘアスタイルは自分でなんとかできますがメイクはなかなか難しいものです。
なぜならば、一人ひとり顔形が違うからです。
一般的に雑誌やインターネットの情報は、万人受けするように書かれています。雑誌に載っているメイクをしようとしても、人によっては、そのメイク方法では間違っていることもあります。
多くの雑誌やインターネットでは「目を大きく見せる」ことを中心にメイク法などを記載しています。
しかし、元々、目鼻立ちがハッキリしている人が雑誌やインターネットで見た情報通りにしてみたとしたら、不自然極まりなくなってしまうのです。
人にメイクをすることを仕事にしている人。化粧品に詳しい人。そんなプロに聞いてみましょう。
デパートなどの化粧品売り場の美容部員の方に、応募用の写真を撮りに行った写真館スタジオのメイクの方に。
プロとして仕事をしている人からのアドバイスほど貴重なものはありません。
もし「デパートとかの化粧品売り場に行くのはなにか買わなくてはいけなくなるから気が引ける・・・・」なんて思ったあなたは私に相談をしてください。
相澤静アナウンススクールではヘアーメイクアーティストHARUの骨格・肌診断メイク、ヘアアレンジ講座を受講していただくことができます。
ヘアスタイル
もうひとつ大切なのがヘアスタイルです
お辞儀をしたときに前に落ちてくるようなヘアスタイルになっていませんか
せっかく美しいお辞儀を身に付けても、上体を倒したときに前髪や横の髪の毛がバサッと落ちてきては格好悪いです。
前髪は落ちてこないようにセットするか短くして、横の髪もまとめるなどしてください。
民間企業の就職活動では髪の色を黒に染めるという方が多いですが、アナウンサー試験の場合は、必ずしも黒に染めることがプラスに働くとは限りません。
黒に染める人よりも茶色に染める人の方が多いかもしれません。私もそうでした。
テレビ画面に映ったときに、真っ黒な髪形だと重く見えたり雰囲気がきつく見えたりします。そのため、雰囲気が柔らかく見えるように自然に見える茶色に染めます。
また、ヘアスタイルは、まとめてスッキリさせた方がカメラ映りが良いので長い髪形の人はゴムやピンなどでまとめますが、多くの人はボブスタイルに変えます。
前髪は短めが鉄則です。短めであればパッツン前髪でも問題はありませんが、前髪の量が多いと重く見えます。
一番のお勧めは、スッキリとおでこを出して斜めに流すヘアスタイルです。
街で流行しているエアリー感のあるヘアスタイルは、カメラを通すとだらしなく見えがちですので避けましょう。
テレビに出ているアナウンサーのスーツをチェックする際に、ヘアスタイルも研究してみてください。
美しい姿を身に着けて、アナウンサーにふさわしい立ち居振る舞いを
お伝えしてきた「美しい姿勢」についてですが、ポイントを踏まえて練習し身に付けてください。
そして、ぜひ参考にしていただきたいのが一流のサービス業の方の立居振る舞いです。
サービス業に携わっている方々は厳しい訓練を重ねて、お客様に失礼のない、どこからどう見ても素敵な立居振る舞いを身に付けています。
中でも「一流」と呼ばれている方々の立居振る舞いやサービスは、とても参考になります。就職活動中、気分が落ち込んだときやうまく書類が書けないときなど、息抜きも兼ねて、一流のサービスを受けてみてください。
「アナウンサー」という常に人に見られる仕事を目指すあなたにとって、参考になることがたくさんありますよ
相澤静アナウンススクールではヘアーメイクアーティストHARUの骨格・肌診断メイク、ヘアアレンジ講座を受講していただくことができます。